フランス人とテーブルを囲んで
友人から聞いた話です。
フランス人とパイを食べていた時、
日本人の彼は、パイ生地のカスがテーブルのうえに落ちないように、
お皿の上でパイをかじっていました。
一方でフランス人の友人はというと、
ボロボロとテーブルの上にカスをこぼしながら食べていたそうです。
友人🇫🇷「なんでそんなカッコして食べてんだ?」
彼🇯🇵「そりゃあ、パイ生地が散らからないように…」
友人🇫🇷「別に、散らかったらあとで片付ければいいじゃん(笑)」
このやりとりは、ふたつの文化の
リスクやコスト負担の考え方の違いが表れていると感じました。
先に起こりそうな好ましくない出来事(ここでは散らかったパイ生地を片付けること)
を起こらないようにしようとする日本人の彼。
対照的に、まずはパイそのものを存分に楽しみ、
片付けは後でもいいじゃないか、というフランス人の友人。
フランス人の友人は、後のコスト負担(片付けること)を承知で、
最初にパイの味を堪能するというベネフィットを重視している。
つまり、ベネフィットを享受できるのであれば、
彼らは納得してコストを負担する傾向にあるということです。
一般的な日本人の場合、とにかくリスクやコストの負担に消極的です。
ベネフィット(パイの味に集中すること)を得られずとも、
将来のコスト(パイのカスを片付けること)が発生しないならその方が好ましいと考える傾向にあると思います。
休みを取るより、仕事がたまらないように働き続ける日本人と、
しっかりバカンスを楽しんで、仕事はそれからだと考えるフランス人。
パイの食べ方と休み方、両者通底する価値観があるんだなぁと思いました。
おわり